南側からは美しい山の稜線が見える
眺望の開けた高台の土地。
ここに「美術館のような家」を建てたいと
ご夫婦の世界観を表現していきました。

南に下降する、高台の土地を活かして

K様ご夫婦はR+houseについて事前に調べ、興味を持ってくださったところから弊社とご縁をいただきました。お二人のご実家と職場を考えての土地探しは、近隣調査もしっかりとさせていただき、予算内で決定。そこは、南側へ下降する高台にあり、山の稜線が美しく見える、眺望の開けた土地でした。このロケーションを味方に、設計をスタートしていきました。

玄関を入ってすぐ右側には広々とした土間収納にシューズクローゼット、そしてその先にファミリークローゼットと続きます。多趣味なご主人は、釣り道具やキャンプ道具、アクアリウムのアイテム等を収めたい、オシャレな奥様は、現在の住まいで靴や鞄などが収納しきれていないという悩みを解決するために、ゆとりあるクローゼットを計画し作りました。
玄関の柔らかな間接照明は、全体をスッキリと見せながらも、ホテルライクな空間を感じられるように仕上げています。

広々としたゆとりあるLDKをご提案

お二人が家づくりで特に大切にされたことは「日々の暮らしを丁寧に、家族との時間を大切にすること」。自然とリビングに家族みんなが集まり、一緒に過ごす時間を楽しんだり、それぞれのプライベートな時間を過ごしたり。そんな日常をイメージされ、LDKは贅沢に広く取りたいとご希望されました。階段下に小上がりのヌックを作ることで、誰かがテレビを見ているそばで、ゴロンとしたり読書をしたり…。同じ空間を共有しながら、穏やかな時を感じていただけるようご提案しました。

洗練されたオールステンレスのキッチンはEIDAIを採用。無駄を極限まで削ぎ落としたシンプルなデザインが魅力的で、上質感のあるキッチンです。お手入れもしやすく、いつも清潔な環境をキープすることができるので、毎日のキッチンリセットもスムーズに行えます。
ご夫婦ふたりで料理することが多いとのことで、キッチンをあえて壁付けにすることで、作業スペースをより広く取り、またパントリーや冷蔵庫はLDKから直接見えないような配置にしました。

2階はフリースペースと寝室を

大きな吹き抜けからはたっぷりの光が降り注ぎ、「自然な明かりで心地よく暮らしたい」との奥様の理想をそのまま叶えることができました。階段を上るとそこはフリースペースが広がり、趣味スペースの延長としても使えたり、将来的にはお子様が使うことも想定していたり…。生活スタイルの変化とともに、空間の使い方も合わせていただけるように。

仕事柄、就寝時間が様々であることから、寝室は「眠る」環境を整えた、落ち着いたトーンでまとめました。床も壁も暗めに、そしてアクセントクロスにはご夫婦がお好きな大きな花柄のモチーフをセレクト。クロスの見切りには銅のように見える塗料を使用し、細部にまで美しさを表現しています。

美術館のような家に

内装やインテリアへのこだわりはもちろんのこと、外観にも”我が家”の個性を出していきたいと、モスグリーンのガルバリウムにグレーのジョリパットを合わせ、玄関周りには木を張りました。シックでカッコイイ印象の外観であり、とてもスマートな佇まいです。

家づくりのコンセプトがはっきりとしていたK様ご夫婦。お気に入りの絵をはじめ、ご自身でも絵を描いて飾れるような「美術館のような家」にしたい、と空間全体の雰囲気や光の演出、造作・仕上げの美しさをとことん追求し、K様の世界観でまとめていきました。また、ご家族それぞれのプライベートがありつつも、どこにいても何をしていても家族を感じられる「家族がいつもOPENでいられる家」を日々の暮らしを想像しながら、心地よさを大切に作り上げていきました。お互いの距離感がほどよく、みんなが自然体で過ごせる住まいは、ご家族の絆をさらに深め、あたたかな毎日が積み重なっていくことでしょう。