2022.09.22 R+houseHIROGALIE

パッシブデザイン

パッシブデザインとは、建物の周りにある太陽や風などの自然エネルギーを活用し、室内環境を整え、省エネルギーにつながるデザインの考え方です。

家の性能といえば、断熱気密はとても重要ですが、目には見えない「性能をデザインすること」もとても重要です。

快適さと省エネルギーを両立させるパッシブデザインの大事なポイントをご紹介します。




A:断熱(UA値)と気密(C値)

冬の太陽光をうまく取り入れたとしても、そもそもの家の性能が良くなければ上手に利用することができません。
吹抜けは、風の通り道や明るさの確保として効果的な空間ですが、性能が悪ければ成り立ちません。
なので断熱と気密を高めることがまず先に重要です。


B:日射遮蔽と日射取得

日射遮蔽と日射取得とは、夏の太陽光は遮り、室内が暑くならないようにし、冬の太陽光は取り入れることで暖房の負担を減らします。
岐阜市の一番暑いとされる8月上旬の太陽高度は約70度で太陽光が入ってきます。
日射遮蔽のために、軒を出したり、庇をつけたり、建物の壁を出っ張らせたり、シェードやすだれが効果的で、暑い日差しをシャットアウトします。
一番寒いとされる1月下旬の太陽高度は約35度で太陽光が入ってきます。
日射取得のために、軒の出や庇の長さをコントロールしながら南側に大きな窓を設けることが有効です。
建物を真南に向けることでより効果を発揮したりもします。


C:自然風利用

卓越風とは、どの時期にどの方角から風が吹くか、最も頻度の高い風を言い、このデータを用い窓の位置や開き方をデザインしていきます。
ウィンドウキャッチ窓といわれる、縦すべり窓も風を取り込むのに効き目があります。
重力換気という、1階と2階の高低差を利用し換気をする方法も吹き抜けがあるとより効果的です。


D:昼光利用

昼間に照明をつけず、明るく省エネルギーに暮らせます。
窓の取り方や引き抜けを活かし、明るさを確保します。
北側の窓であっても、間接的に安定した光が取りやすいため、有効な窓の計画が必要とされます。


E:日射熱利用暖房

冬の昼間に真南のまどから日射取得し、土間のコンクリートなど熱の蓄えやすい素材を利用し暖房の負担を減らします。




好みや憧れの「見えるデザイン」と「見えないデザイン」=パッシブデザインをバランスよく取り入れ「心地よい快適な暮らし」を私たちは目指しています。


中垣


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